警備業界が抱える問題 | 警備業界、警備会社、警備員における問題点   

2016年9月30日金曜日

警備業界が抱える問題

(株式会社ティーエムエス 2016/06/07 「警備業界が抱える問題」より)


警備業界を憂う者として        

警備員をよく利用される企業においては特に実感されているかと思われますが、この1年間で警備料金は高騰の一途を辿っています。
これは俗に言う「社会保険問題(=29年問題)」と言われるものが大きく影響しているからなのです。
「問題」と称されてはいますが、筆者は「問題」とはこれっぽっちも捕えておらず、業界の福利厚生の充実という観点からみれば大歓迎であるはずで、問題とは後述する「警備業界(=警備業者)が招いた結果」が問題なのです。
さて、3年程前の交通誘導員の警備料金は1名あたり東京都で12,000円もいただければいい方でした、しかし警備員の需要が低くなった時期に粗悪な業者がなりふり構わずダンピングを行ったため一時は9,500円という金額まで市場に出るようになってしまいました。
警備員の平均的な1日のお給料は8,000円程度なので、交通費や他の経費を計算すれば発注企業にも赤字は目に見えていたはずです。

負のスパイラル

健全な経営を行っていた警備会社は、きっとこう言われたでしょう。
「何故、お前のところはそんなに高いのか」と。
当然ながら、警備員が必要な企業は経費を抑えようとするため、労務費を含む適性料金をいただいていた健全な警備会社は受注が激減し、そこに所属していた警備員は仕事がなく離職することとなり、交通費が出ないなどの条件の悪い警備会社に再就職せざるを得なくなりました。
健全な企業は売上を確保するため、市場平均を下回る競争価格(値下げ)を打ち出す中で、流出した人材の補充(募集広告)も行わなければならず、更なる経費負担がのしかかり、往復ビンタをくらう状況でありました。
これが前述した「警備業界が招いた結果」、まさに警備業界における負のスパイラルでした。
「問題」とは、社会保険加入どうのではなく、警備会社がこの影響により健全な料金を確保できなくなったことなのです。

警備業界版 「平成の大改革」

「警備料金は高騰一途」と冒頭に申しましたが実は、単に「本来必要であった料金」に戻りつつあることと併せ、警備員の社会保険加入を国が強力に推進する大きな波が出来たからなのです。
平成29年4月より、社会保険に加入していない警備会社と所属する警備員は主に建設・建築業界からの受注が出来なくなると言われています。
加えて、警備発注をする企業に対しては加入していない警備会社へ依頼が出来なくなるのです。(加入の確認、指導の責任は発注企業になります)
上記を踏まえれば、お互いにとっての問題として捉えられることから、本来必要な経費を発注企業から適切にいただくことは全く難しくはないのです。
だって発注企業の担当者と営業である私は、既に何年も前から社会保険に加入していてそれが当たり前なのですから。
警備会社が、所属する警備員への福利厚生面の充実を行うことは、業界全体の社会的な地位向上と健全化に繋がるはずと信じています。
筆者は業界を憂う者として、業界の発展、進歩ならびに全ての警備員の待遇の向上にはひとかたならない思いをもってこれからもがんばっていこうと思います。

(株式会社ティーエムエス 2016/06/07 「警備業界が抱える問題」より)

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